社会科授業作り講座2014年6月

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【第3回】秩父事件について高校生が意見表明する授業
講 師:柄澤 守さん(高等学校教員)
日 時:2014年6月28日(土)17:00~19:00
会 場:東京学芸大学附属竹早中学校
参加費:500円
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柄澤さんからのメッセージ(2014.8.19掲載)

 最初の秩父事件の実践報告は、実はおっかなびっくりでした。「自由民権の最後にして最高の形態」と称され、埼玉歴教協の仲間たちが心血を注いで掘り起こした地域史の金字塔とも言える蓄積に対して、「打ちこわしに参加しますか?」という導入の発問はケンカを売っているようなものだからです。しかし、近年の研究成果を生かしながら、定説が揺らいでいるならばなぜ揺らぐのかを生徒と一緒に考えることこそ、高校日本史の課題ではないでしょうか。

 この実践は埼玉歴教協の成果を否定するものではありません。授業の肝は「事件炎上の責任は農民・高利貸・政府の誰にあるのでしょう」という発問にあります。百姓一揆の駆り出しと同様の手法で集められた村人たちが、もう江戸時代ではないとわかっていながら武装蜂起に賛同したのは、次のどの思いなのか-「時代が変わったことを読めなかった自分の責任」か、「時代が変わっても村の相互扶助はまもるべき」か「村人を見放すような政府はいらない」か-を選んでほしかったのです。

 

 

参加者の感想(一部抜粋)

◆柄澤先生のお話に魅了されました。授業の作り方、実際のすすめかたなど、学ぶことが本当に多くありました。

 

◆しなやかで、生徒との信頼関係が感じられる授業にひきつけられました。

 

◆生徒たちは批判することを遠慮するという傾向がありますが、「このクラスの定説を作ろう」という言葉良いですね。集団づくりと授業づくりが一体となっているということにも深く共感しました。

 

◆秩父事件を内容にした授業でしたが、生徒との関係性が見えて非常に勉強になりました。「やっつける」授業ではなく、柄澤先生を見習った授業づくりを行っていきたいです。

 

◆実際の生徒の反応…歴史的な「正解」を知らない生徒の答えの導き方の生々しいところを知ることができたのが、自分にとってプラスになりました。

 

◆教師と生徒の意識のズレとそれを容認したうえでの授業展開、雰囲気づくりの具体的な方法を知ることができてよかったです。

 

◆秩父事件に関して知らない部分が多くありましたが、とても勉強になりました。

 

◆歴史をどう学習させるかという所が自分なりの課題でしたが、ヒントとなるものが得られました。

 

◆秩父事件の全体像を見ていく授業の中で、生徒が何を考え、感じたかを知ることが出来てとても参考になりました。

 

◆当時の常識と現在の常識のズレを生徒に認識させることで歴史に寄り添う第一歩になるのではないかと思いました。