日本史部会2014年5月例会

日 時:2014年5月17日(土)18:30~

会 場:筑波大学附属駒場中・高等学校

報告者:宮根一彦さん

内 容:「生徒の最善の利益となる授業」とは

報告者 宮根さんから

 中学校社会科公民分野と高等学校公民科における実践報告を主としながら、既存の授業のあり方とは異なる、生徒の主体性を引き出すことのできる授業実践の方策について、皆様のご意見を伺いたいと考えております。「生徒の最善の利益となる授業」とはどのようなものか、具体的な事例や実践の可能性について、議論を深めることができればと思います。

感想(2014.6.12掲載)

◆報告をうかがって、「最善の利益」の出典となっている、子どもの権利条約に関する本を改めて読んでみようと思いました。そして、条約に影響を与えた人物の一人であるヤヌシュ・コルチャックのことばを、学生時代以来、ひさびさに読み返しました。

 この条約ができるまでに、そしてできてからも、どれほど多くの人びとが命を奪われ、あるいは、傷つきながら生きてきたことか。そのことを思うと同時に、私たちは、子どもの権利条約に批准したとはいっても、国連の子どもの権利委員会から勧告を受け続けている国で生きている人間であり、元・子どもなのだなぁ……と振り返る機会をいただきました。ありがとうございました。(I)

 

◆宮根さんの報告、いろいろ模索されていることが良く伝わりました。ただ、憲法の学習の中で、一緒に組んでいる先生に遠慮して、「講師だからできない」というような趣旨の話がありましたが、その授業を担当している以上、生徒にとっては講師であろうと専任であろうと教師には変わりないと思います。「可能な限り生徒に自由にものを言わせる」「強制はしない」というお気持ちも分かりますが、教師の主体性とは何か?その点も考えなければならないかな?と思いました。まあ、私も日々退屈そうな生徒の様子を見るのが一番つらいところで、そこを何とかしないといけないと思うところですが…。(Y)